形成外科コラム
【形成外科】粉瘤により頭髪の脱毛が生じた症例について
2025年06月27日
今回は、頭皮にできた粉瘤の手術を受けられた患者さまの症例をご紹介します。
粉瘤(アテローム)とは、皮膚の下に袋状の構造ができ、老廃物や皮脂がたまってしまう良性の腫瘍です。
頭皮にもよく見られ、目立ちにくい一方で大きくなったり炎症を起こすこともあります。
症例の患者様は粉瘤による炎症で頭髪が一部脱毛している状態で受診されました。
脱毛が生じた患者様は、「髪の毛は生えてくるのだろうか」といった疑問やご不安をお持ちかと思います。
脱毛は一時的なものであり、手術により炎症が治まれば再び生えてきますのでご安心ください。
手術の流れは当院での一般的な日帰り皮膚切除術とさほど変わりませんが、術後の感染を防ぐために手術部位+周辺の毛を剃毛させていただきます。
また、症例の患者様は粉瘤を摘出後、Z形成という皮弁作成術を行いました。
頭皮をzの形に切除し縫い合わせることで、瘢痕形成による禿形を防ぐことができます。
下のお写真は術後2ヶ月目の受診の際のものです。
髪の毛が生え傷跡も目立ちにくくなっています。
今後さらに赤みが引き、毛髪量も増えていきます。
✓頭にしこりがある
✓匂いや膿が出ている
✓繰り返し腫れている
などの症状は頭皮の粉瘤である可能性がございます。
気になる症状がありましたらまずは診察にお越し下さい。
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