形成外科コラム

粉瘤の取り方 総論

2022年06月13日

臨床像(経過やみため)から粉瘤の可能性が高い、超音波検査でも粉瘤を強く疑うという例では全例くりぬきを基本にして、傷痕を限界まで小さくできるように心がけています。

ただ、以前に粉瘤の切開歴があって、皮膚に不可逆な瘢痕がある場合はそれを切り取る形でデザインします。

さらに少しでも悪性の可能性がのこると考える場合は、従来通りしっかり紡錘形(葉っぱ型)に腫瘍上部の皮膚を切り取り、壁を損傷しないように取ります。

今はyou tubeなどで、小さい傷からするすると粉瘤の壁がでてくる動画が上がっています。
全例そうであればいいのですが、
粉瘤の壁がもろもろとくずれてしまい、壁を傷つけずにとることが困難な症例があります。
くずれても取りきることは可能ですが、万が一その腫瘍が悪性であった場合は腫瘍壁が傷ついているというのはその後の治療方針の決定に関わってきますので避けたいところです。

また、感染している状態では原則的に手術を行いません。
感染している状態というのは、赤く腫れており、さわって痛みがあり、場合によっては膿がでてくる状態をいいます。
その場合は、感染を内服外用もしくは切開排膿で落ち着けてから3か月後以降に根治的切除術を計画します。

感染が落ち着いてから切除術まで3か月間期間をあける理由ですが
感染が残っているで手術をすると、手術創に感染して傷痕がきれいに治らない可能性が高くなる
感染している状態では、粉瘤は腫れて大きくなっているので、落ち着けたのちに切除した方が傷痕が小さくなる
の2点が挙げられます。

一口に粉瘤と申しましても、粉瘤の存在する位置や状態によっても切除方法がかわりますので、
今後そのことについて説明してこうと思います。

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